米テスラの電気自動車(EV)が急増
米国のテスラ社長の電気自動車(EV)が日本で販売数を急増しているらしい。
テスラ社は例のITのシンボル地・シリコンバレーで18年前に設立されたベンシャー企業である。
今や有名なのでご存知の方も多いと思う。
そのテスラ社の「モデル3」が大幅な値引きをしたので日本での販売が一気に増加したとある。
値引きにより1台300万円台で買える様になってきた。
日本のEVと比べても価格はほとんど同じ程度になって来た。日産リーフと同じ程度である。
今、世界は中国、ヨーロッパを中心にEVの生産競争が一層激しくなってきた。
この10年の間に中国は全てEV車にすると発表されている。
そこでトヨタはどうなっているのか?
トヨタは「ミライ(燃料電池自動車=水素自動車)」を大々的に売り攻勢をかけている。
このミライは水素を燃料とする技術であるので、電気自動車(EV)とはまったく違う構造である。
この20年ほど前から水素自動車は注目されて来た。
欧米の有名自動車メーカーは競って小型車の試作車をサーキットで走らせてテストをして来た。
莫大な開発費であったろう。
究極の脱炭素社会を標榜して来た訳である。
水素自動車は「液体水素と液体酸素を化合させて燃料」として走る夢の乗り物である。
水素と酸素が化合すれば「水」しか出ない。
確かに科学的にはその通りであろう。
水素と酸素は既に自然界に存在しているが「圧縮した水素(約20Mpa)と酸素」を組み合わせることは自然に反していると思う。
自然に反する反動として「燃料電池自動車(水素自動車)は酸素と化合する場合に非常に燃えやすい」。
タンクであれば一瞬でLPGに比べものにならないほど爆発の威力が大きいのである。
その様な爆発の危険を回避する電気自動車が今や主流なのではないか。
燃料は畜電池なので燃料を燃やす工程がない。
そのため電池を持てば、後は組み立てだけすれば走るのである。
あたかもプラモデルの大人版であると思う。
簡単に言えばちょっとした技術があれば誰でも簡単に組み立てが出来て完成する訳である。
元々、蓄電池なので爆発する危険がないのが大きいと思う。
電池を使う電気自動車であればトヨタでも簡単に作れるはずである。
問題は充電時間だと思うけれども世界各社も同じ悩みを持っているはずである。
そこはノーベル賞の本庶先生が言っていた様に思う。
「今後は、リチウム電池などの電池は、更に小さくなりその持続性を高める事の出来る電池が開発されると思う」。
私はトヨタが憎い訳ではない。
いや反対にトヨタに世界に先駆けて素晴らしい電気自動車を作って欲しいと思っているためにこんな嫌われる事を言っているのだ。
私は、知り合いで「世界でも大手の有名な液体水素、液体酸素、タンク製造技術がある会社」のベテランの設計が専門のエンジニア達を良く知っている。
彼らは液体水素のタンクの設計をしており、製造現場ではそれを保管する風船型の巨大なタンクを作っているのだ。
その彼が曰く、
「製造する過程の『溶接』が飛び切り難しいのです!
ほんの僅かな隙間があれば水素は一瞬に酸素と化合して大爆発を起こすのですよ!」。
「君は水素自動車が完成すれば個人的に乗りますか?」
「いや!冗談を言わないで下さいね。私はそんな危険な自動車には絶対に乗りません!!!」
「自分が設計していても常に爆発の心配があるものに乗れませんよ!」
この水素爆発の威力はガソリンやLPGの比較にはならないらしい。
「そうか!それで欧米の有名メーカーや中国は電気自動車に切り替えて来たのではないか?」
確かに電池であれば爆発する危険性はない。
その代わり「充電」と言う問題が出て来るが電池の世界の電池の改良技術は日々進歩している。
「電池の容量や組み合わせ」でガソリン車に負けない自動車が作れるのではないかと私は思う。
コンピュータの世界でも10年ほど前、個人のエンジニアが家庭のPCをたった10数台繫いで、日本が誇った前のスーパーコンピューター「京」に負けない計算能力を実証した様にである。
私はトヨタ車が好きであるし、トヨタは日本の看板である。
ぜひ一刻も早く電気自動車(EV)を作って欧米、中国に負けないで欲しいと願うのである。